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実家で飼っている犬のベンについて。

実家で飼っている犬のベン。
足が立たなくてごはんがちゃんとたべれなくなっている。
やっとの思いで立ち上がっても,すぐに足をすべらせておわんをひっくり返してしまう。
必死にくらいついて口に入れても 抜けた歯のスキマからぽろぽろこぼしてしまう。

昔は喜びを爆発させてごはんをたべてた。ほんとに3秒くらいで全部食べてしまってた。
飼い犬っていう存在に幸せってあるんだろうかって疑問に思ってたけど,少なくともごはんを食べるときだけは幸せ200%間違いなしだった。1日24時間のうち,朝晩のたった6秒間だけだったけど。
その唯一の楽しみをそんな早く終わらせちゃっていいんだろうか?なんて別の疑問を抱いたりもした。

ベンの前に飼ってたすずが誰かに殺されて,もう犬は飼わないって家族で約束してから,2週間くらいで母さんが「すずにそっくりの犬がおった」ってなんの相談もなしにベンを買ってきて,ブーブーいいながらも結局 ぼくもいろいろ変な名前を提案したりして(却下されて)
すずはリビングルームに入っちゃいけないとか,いろいろ制約があったけど,すずがあんなことになったから,ベンはすごく優遇された。寝る時まで一緒に寝てた。

高校卒業して家を出るまではずっとぼくが朝のさんぽに連れて行ってた。
朝早起きしないといけなかったけど全然苦じゃなかった。
ベンはベンで,さんぽの時もほんとにうれしそうだった。
ぼくが朝起きると,一目散に階段を駆け下りて玄関の前で待ってた。
前に進もう進もうと引っ張るから,歩くのもたいへんだった。
さんぽコースは5つくらいあって,いつもは15分くらいのコースだったけど,
時間があるときはちょっと長めのコースをあるいたり,いつものコースを2つまわったりした。
ときどき走ってやるとすごく嬉しそうに全力疾走した。

で,家の前を素通りしようとするベンを引っ張って家に連れて帰ったら,また3秒で朝ごはんをかきこんだ。

ぼくが大学生になって家を出てからも,実家に帰ったときはすごく嬉しそうにぼくを迎えてくれた。
いつもさんぽにつれていってたからかな?なんて思ってた。
誰かが何かを食べているときは,いつもいやしく,物欲しそうな目で見つめてきた。
いやしいってみんな怒るんだけど,これだけはずっとなおらなかった。

ベンが年をとって,昔みたいな元気はなくなっても,階段の昇り降りはできなくなっても,ついこの間まで,このいやしいクセは直ってなかったのに。

今はもう立ち上がることすらつらいみたいで,ごはんをたべてても,ずっと横になって眠ったまま。

ぼくの記憶にあるベンは,ほとんどが2歳までの元気いっぱいのベンだから,この15年の時の流れが一瞬に感じる。